助け出した男に案内されて、図書室の隅へとやってきた。
ちょうど盗賊のリーダーが逃げた方向だ。

｢つい最近探った跡がありますね。 誰かが開けたんでしょうか｣

そう言いながら壁を探ると、本棚が一つ静かな音を立ててスライドしていく。
後ろには分厚い樫の木で作られた扉。

｢なんだ、これは…！？｣

扉の中に入ると、入口に備えられた小さな絨毯にできたばかりの血溜り。
血は、まるで砂に吸い込まれるように絨毯の中へと消えていく。

そして、目の前には人の背丈より大きな本が一冊。
……もっとも、開いたページから６本の脚を生やし、栞から突き出た血だらけの牙をかみ合わせ音を立てているそれが｢本｣と呼べるならの話だが。

勝利条件：30ターン以内の敵の殲滅
地形効果：なし

出現する敵

怪物を倒すと、怪物は一枚の栞となって床に落ちた。
デージャはそれを拾い上げる。

｢助かりましたよ、私一人じゃあんな怪物を倒せなかった。
いや、その前にあの絨毯の染みになっていたかも……｣

そして栞をこちらへと手渡す。

この栞はあなた方が持っていたいた方が役に立つと思います。
私は一度街に戻って、学院の者を連れてきます。
本の量が膨大だし、他にどんな罠があるかわかりませんからね｣

デージャと分かれ、図書室を後にした。